テレビのテニス中継を観る方は、クレーコートなどの用語を聞いたこともあるかもしれません。しかし何のことか全然わからない方も多いかと思います。またこれからテニスを始めたい初心者の方も、コートの知識を身に付けておきたいという方もいると思います。
そんな方たちのために、今回はテニスコートの種類や概要についてまとめてみました。
テニスコートの種類
テニスのコートには、さまざまな種類があります。ハードコート、クレーコート、グラスコート、屋内コート、砂入り人工芝コートなどがその名称です。それぞれのコートがさまざまな特徴を持っており、プレーに与える影響も違うものになっています。また硬式テニスかソフトテニスかによっても出てくる影響が違うものになっているので、そこも併せてご紹介していきます。
ハードコート
ハードコートは、セメントやアスファルトを用いて、合成樹脂などでコーティングされているものです。他のコートより比較的ボールが速くなるため、サーブやストローク、ボレー技術を持っている選手には有利なコートです。
ソフトテニスでは摩擦が大きいため、それを利用したカットサーブが強力となります。またこのコートではイレギュラーが発生しにくく、テクニックで攻めていく選手にとっては、有利なコートといえます。
クレーコート
クレー（clay）という名の通り、土でできています。使われている材料はたくさんあり、学校の校庭でよく使われている粘土質の地面に真砂土を撒いたイエロークレーが一般的です。
ハードコートに比べると、ボールが遅くなり、反面バウンドが高く弾むのが特徴です。そのためコートの後ろでプレーすることが多くなるので、フットワークやストロークが優れている選手にとっては有利なコートといえます。ラリーも長くなる傾向にあるため、いっそう戦略性が増し、体力の消耗も激しくなるため注意が必要になります。
グラスコート
ゴルフのグリーンと同じ芝を敷いたコートで、芝の状態がプレーに直に影響してきます。他のコートよりも弾道が低く速くなっており、ボールが不規則になりやすいのが特徴です。サーブ・アンド・ボレーのスタイルの選手には有利なコートになっています。
ボールのバウンドは、低くて滑りやすいので、積極的に攻めていくスタイルにとっても有利となり、逆にストロークを軸としている選手にとってはやりづらく落ち着かないと感じることが多いでしょう。
また芝を用いているため、こまめな手入れが必要となり、他のコートに比べ維持費が高くなっています。
屋内コート
木材、セメント、カーペット、人工芝などでできている屋内のコートです。ソフトテニスでは木材質、硬式ではカーペットが敷かれることが多くなっています。木材質では、ソフトテニスではバウンドが止まりますが、硬式では、他のコートと比べてもボールが最も速くなります。また屋内のため天候にも左右されません。
砂入り人工芝コート
日本、昔のオーストラリア、ニュージーランドで多く見られるコートで、他の地域ではあまり見られません。人工芝に、適度の砂が撒いてあるため、摩擦が減っています。屋外コートの中では全天候型となっており、天候にも左右されにくいコートです。
硬式テニスでは、ハードよりもボールが遅く弾みません。硬式テニスと、ソフトテニスの間をとったコートですが、硬式テニスプレーヤーはハードコート、ソフトテニスプレーヤーはクレーコートを好む人が多いようです。
コートの概要
テニスコートは、大きさやラインなどの規定が細かく決められているのをご存知でしょうか。ラインの種類には、ベースライン、サイドライン（シングルス、ダブルスによって違う）、サービスラインがあります。ベースラインは、コートの一番後ろのラインであり、そこを超えてボールがバウンドするとアウトです。
サイドラインは、ネットに対して垂直に接しているラインであり、ベースラインと同様そこを超えてボールがバウンドするとアウトになります。サービスラインは、サービスを打つ際に基準となる線です。センターマークは、ベースラインの中央にあり、サービスを打つ際の立ち位置の基準となるマークです。シングルスサイドラインとダブルスサイドラインの間を、アレイといいます。
基本的なコートの名称は以上になります。この他にもさまざまなルールや名称があり、競技を続けていくうえで知っていくといいでしょう。
まとめ
ここまで紹介してきたように、コートにはさまざまな種類があります。そのどれもが同じ規定の中で作られていて、それぞれに適した状況で使われてきました。月日が経っていく内に、あまり使われなくなったコートもありますが、町のテニスコートにはまだ見られるところもあります。自分がやりたいプレースタイルに合わせてコートを選ぶのもいいかもしれません。
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